びわ湖・平和の未来宣言

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7月21日にチームしが として、びわ湖・平和の未来宣言を発表しました。

この宣言には現政権に対し強く反対する チームしが の声と、
未来を生きる子どもたちの為に平和を残したいという願いが込められています。

また政治カフェのお母さまたちのグループから提供いただいた「殺さず、殺されず」
(藤井朋子作)の詩もあわせて紹介させていただきます。
 
 
 
 

びわ湖・平和の未来宣言

 1年前の7月13日、滋賀県民は、卒原発と草の根自治による共生社会づくりを目指す三日月大造さんを知事に選びました。安倍政権は、原発推進や国主導の県政を進めようとする候補者を送りこんできましたが、滋賀県民は、草の根自治を選択しました。40年前の武村県政発足時点でかかげられ、2006年発足の嘉田県政にも引き継がれた草の根自治と、卒原発を含む琵琶湖の環境保全政策を選んだのです。県民本位の政策集団「チームしが」が発足したのも、三日月県政の誕生を契機にしたものであり、まる1年が経ちました。

 今、国会では、憲法解釈の変更を閣議決定でよしとした「解釈改憲」のもと、一連の安保法政案が衆議院本会議で、野党が欠席したまま、採決が強行されました。国民の8割もが「議論が不十分」と言い、当の安倍総理大臣本人さえも「国民の理解が進んでいない」と表明しておられます。そして国民の5割を超える人が「反対」と意思表示をし、憲法学者の多くが違憲判断をするにもかかわらず、政治主導として憲法違反の集団的自衛権を含む法案の採決がされました。

 国と国とが対話して、話し合いで問題を調整し、平和的に解決する、という本来の外交という政府の最も大切な仕事を怠り、いたずらに中国や韓国など近隣の恐怖をあおり、国と国との緊張を高め、日本国民を危険な戦争に誘導しようとしています。この安倍政権の横暴に、私たちは強い怒りと不安をおぼえます。多くの若者たちも立ち上がりはじめました。将来背負わなければならない危険性を阻止するためには、今声をあげなければと決意をして反対の声をあげた若者に希望を託したい。今後、参議院において審議がなされますが、私たちは、法案成立阻止の声を一層たかめることを誓います。

 一方、国政では福島の原発事故はなかったかのように、実効性ある避難計画もできないまま、原発再稼働の動きが各地で高まっています。母なる湖マザーレイク琵琶湖は、生きとし生けるものを生み育む近畿1450万人の「いのちの水源」です。琵琶湖を美しいまま、未来世代に引き継ぐ重責を担う滋賀県民として、私達は、実効性ある避難計画なしに、また放射性廃棄物の処理が技術的、経済的に解決されないまま原発を再稼働しようとする安倍政権の方針に強く反対します。

 安倍政権のような上意下達でおしすすめられてきた再稼働ありきのエネルギー政策でなく、チームしがでは、新しいエネルギー社会を企業・住民・行政・NPO等の協働でつくりだしていく仕組みを加速させていこうと考えています。福島の悲劇は決して他人事ではなく、絶対に悲劇をくりかえしてはなりません。

 最後に、おなかを痛めて生んで育てた大切な子どもを戦争にはやりません。人殺しはさせません。殺される相手も誰かの大切な子どもです。平和ほど大切なものはありません。「積極的平和主義」などという言葉のウソをばらまき、若者たちの間でも不安が高まりつつある一連の安保法案の衆議院での強行採決に強く強く抗議し、参議院での法案廃案を強く期待します。
 

2015年(平成27年)7月21日
「チームしが」代表 嘉田由紀子

参考

<殺さず・殺されず>      作 藤井朋子

殺さず殺されずって けっこうむずかしいんだ
”敵”と呼ばれる国々と
向き合う勇気と 対話する知恵がいる
 
 
殺さず殺されずって けっこう大変なんだ
異なる文化や考え方
歴史も学ばないとできない
 
 
殺さず殺されずって けっこう辛抱がいる
時間はかかるし
思うようにはいかない
 
 
でも 曲がりなりにも これを続けて70年
殺さず殺されずに 築いてきたものがある
殺さず殺されずに 得てきたものがある
 
 
殺さず殺されずって けっこうかっこいいんだ
「今日はどんな一日だった?」と
語らう夜の平穏も 小さな寝息も守るんだから
 
 
殺さず殺されずって すごく優しいんだ
私の平穏だけじゃなくて
海の向こうのあなたの平穏も守るんだから
 
 
殺さず殺されずって けっこう誇らしいんだ
「戦争しない国なんでしょ」って
いろんな国の人が 笑顔で手を差し出してくれる
 
 
殺さず殺されずとは 幾多の屍の上に
無数の悲しみと怒りと自責の上に
私たちが手にした思想であり まだ完成を見ぬ夢であり
つなぐ命を守る術なんだ 殺さず殺されず殺させず
こどもたちに手渡したいもの

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